T-Potを使用したXserver VPSサービス上のハニーポット構築

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イントロダクション

ハニーポットは、セキュリティ対策において重要な役割を果たす仮想環境であり、攻撃者の行動を監視し、新たな攻撃手法を学ぶための貴重なツールです。本記事では、T-Potと呼ばれる優れたハニーポットソリューションを使用して、Xserver VPSサービス上にハニーポットを構築する方法について解説します。

ハニーポットの概要と利点

ハニーポットは、セキュリティ対策の重要な要素として広く活用されている仮想環境です。ハニーポットは、魅力的な目的地やサービスを模倣し、攻撃者を引き寄せる役割を果たします。攻撃者がハニーポットにアクセスすると、その行動や攻撃手法が記録され、セキュリティ専門家が攻撃の特徴や新たな脅威を分析するための貴重な情報源となります。

ハニーポットの利点は以下の通りです:

  1. 攻撃者の行動の可視化: ハニーポットは攻撃者の行動を記録し、異常な振る舞いや攻撃手法を可視化することができます。これにより、セキュリティ専門家は攻撃を理解し、適切な対策を講じることができます。
  2. 脅威情報の収集: ハニーポットは攻撃者からの攻撃試行を受けるため、新たな脅威情報を収集するための効果的な手段となります。これにより、セキュリティチームは脅威の動向を把握し、未知の攻撃手法に対する対策を練ることができます。
  3. リソースの保護: ハニーポットは本物のシステムやサービスから攻撃を受けるため、攻撃が本来のシステムやサービスに到達する前に検知し、リソースを保護することができます。

T-Potとは何か?

T-Potは、ハニーポット構築に特化したオープンソースのソリューションです。T-Potは、複数のハニーポットツールやセキュリティツールを統合し、一つのシステムとして提供します。そのため、T-Potを使用することで、容易にハニーポット環境を構築することができます。

T-Potの特徴は以下の通りです:

  1. 統合されたツールセット: T-Potには、Cowrie、Dionaea、Elasticsearch、Kibanaなど、さまざまなハニーポットツールやログ管理ツールが組み込まれています。これにより、網羅的なハニーポット環境を容易に構築することができます。
  2. カスタマイズ可能性: T-Potは、カスタマイズ性が高く、個々のニーズに合わせて設定や拡張が可能です。さまざまなセキュリティルールや設定を調整し、ハニーポットを最適化することができます。
  3. ユーザーフレンドリーなインターフェース: T-Potは、使いやすいウェブベースの管理インターフェースを提供します。これにより、ハニーポットの設定やログの監視、攻撃解析などを直感的に行うことができます。

T-Potは、ハニーポット構築を容易にし、効果的な攻撃分析と脅威インテリジェンスの収集を支援する強力なツールです。Xserver VPSサービス上でT-Potを利用することで、セキュリティ対策を強化し、新たな攻撃手法に対する迅速な対応を実現することができます。

T-pot構築に最適なVPSサービスを

以下のT-Potのシステム要件から安価なVPSサービスをXserver、Sakra、Amazon Lightsailの中から選択する。

T-Pot TypeRAMStorageDescription
Standalone8-16GB>=128GB SSDRAM requirements depend on the edition,
storage on how much data you want to persist.

Xserver

Sakura

AWS Lightsail

上記3種類の中からメモリ8GBの要件を満たし最も安価なXserverを選択し、VPSサーバを構築する。

T-Potを構築する

VPSサーバの構築を行った後、以下コマンドで gitをインストール

apt-get update
apt-get install git

gitでT-potをgithubからクローンして構築する

git clone https://github.com/telekom-security/tpotce
cd tpotce/iso/installer/
./install.sh --type=user

メモリ8GBだとメモリ不足でCPUが100%に張り付く事象が発生したため、swap領域を用意する

mkdir /var/swap
dd if=/dev/zero of=/var/swap/swap0 bs=1M count=4096
chmod 600 /var/swap/swap0
mkswap /var/swap/swap0
swapon /var/swap/swap0
echo '/var/swap/swap0 swap swap defaults 0 0' >> /etc/fstab

(おまけ)サーバ証明書の差し替え

サーバ証明書はT-potが用意したオレオレ証明書があるが、サーバ証明書を発行した場合には、以下を差し替える

/data/nginx/cert/nginx.crt
/data/nginx/cert/nginx.key

ELKのトラブルシュート

今回構築したVPSはディスクサイズが100GBなのですぐにディスク容量があふれる

ディスクがあふれるとWeb管理画面も立ち上がらないので、/var/log配下の不要なログファイルを削除し、ディスクの空き容量を確保した後に再起動を行う

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