2020年から2026年までの投資成績を検証する:1,600万円台から1億円まで増えた理由と、うまくいかなかった判断

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※この記事は、個人の投資記録をもとにした振り返りです。特定の銘柄・ETF・投資信託の購入や売却を推奨するものではありません。
※金額は一部を丸めています。資産推移、米国株の取引履歴・実現損益、投資信託の買付履歴をもとに集計していますが、配当・税金・為替・口座内の資金移動を完全に切り分けたものではありません。

  1. はじめに:2021年に「雰囲気で投資している」と書いた、その後
  2. 集計方法:入金込みの残高増加と、運用成果を分けて見る
  3. 結論:2020年末以降の追加投資約1,611万円に対し、運用による増加は約6,847万円
  4. 資産推移と年度別の運用成果
  5. S&P500と比べるとどうだったのか
  6. 投資信託の積立:攻めた投資を支えた土台
  7. 米国株の実現損益:勝ち銘柄が損失を大きく上回った
  8. 2020年:高配当ETFから始め、ハイテク株へ傾斜した年
    1. 成功した判断:NVDAとVGTに入ったこと
    2. 反省した判断:銘柄選定の根拠が弱かった
  9. 2021年:資産は増えたが、グロース株高値掴みの代償を残した年
    1. 成功した判断:QQQを持ち続けたこと
    2. 反省した判断:テーマに対して価格を軽視したこと
  10. 2022年:下落局面で積立を継続し、SOXLに入った年
    1. 成功した判断:積立を止めなかったこと
    2. 大きく成果につながった判断:SOXLを9.90ドルで買ったこと
  11. 2023年:回復を取り切り、TECLの追加買いが効いた年
    1. 成功した判断:TECLを29ドルで追加したこと
    2. 反省した判断:TMFを買い始めたこと
  12. 2024年:利益を確定しながら、さらにリスクも積み増した年
    1. 成功した判断:SPYDとSBLKの利益確定
    2. 成功したが注意が必要な判断:SOXLを追加したこと
    3. 反省した判断:TMFを追加したこと
  13. 2025年:負けポジションを処理し、勝ちポジションは残した年
    1. ZM:コロナ特需のピークを長く持ちすぎた
    2. NIO:EVテーマと中国株リスクを見直せなかった
    3. MQ:成長テーマを価格評価なしで買った
    4. TMF:外れたマクロシナリオに追加投資してしまった
    5. それでも2025年の総合成績が良かった理由
  14. 2026年5月まで:1億円到達と、SOXLの利益確定
    1. 成功した判断:上昇後に一部を利益確定したこと
    2. ここからの課題:成功したリスクを減らせるか
  15. 2021年当時の自分の認識は、どこまで正しかったのか
    1. 正しかった点
    2. 外れていた点
  16. 成功の要因と、再現しにくい要因
    1. 成功の要因
    2. 再現しにくい要因
  17. 今後の方針:攻め続けるより、勝った資産を壊さない構造へ
  18. 総合評価:結果は非常に良い。プロセスは改善しながら成功した
  19. おわりに

はじめに:2021年に「雰囲気で投資している」と書いた、その後

2021年に、このブログで「米国株投資をやってみた(2020年4月〜)」という記事を書いた。

当時の記事には、かなり率直に次のようなことを書いている。

  • 2020年3月の転職をきっかけに投資を始めたこと
  • 最初は高配当ETFのSPYDを買ったこと
  • SNSやYouTubeを参考に、ワクチン株、ハイテク株、IPO銘柄などを買っていたこと
  • SPYDからハイテクへ乗り換えたこと
  • BNTXを売ってNVDAを買ったことを、その時点では後悔していたこと
  • ZMを高値で買い、保有し続けていたこと
  • 「恐らくS&P500をアンダーパフォームしている」「今後はETFに切り替えたい」と考えていたこと

当時の自分は、まさに「雰囲気で投資している」状態だった。

それから約5年。2026年5月時点で、楽天証券口座の資産は1億円を超えた。

結果だけ見れば、かなり良かった。しかし、内容を精査すると、すべての判断が良かったわけではない。NVDA、SOXL、TECLなどで非常に大きく勝てた一方、ZM、NIO、MQ、TMFでは損切りが遅れ、相応の損失も出した。

この記事では、当時の自分の認識と実際の取引履歴を照合しながら、2020年から2026年までの投資を検証する。


集計方法:入金込みの残高増加と、運用成果を分けて見る

投資成績を振り返る際、単に「資産額が何倍になったか」だけを見ると、追加投資の影響が混ざってしまう。

今回使用したデータは以下の3つである。

  • 各年末および2026年5月時点の楽天証券口座の資産残高
  • 米国株の取引履歴と実現損益履歴
  • 投資信託の買付履歴

外部からの追加投資は、投資信託の買付のみだったという前提で整理した。投資信託の買付は、定期積立だけでなく、NISA成長投資枠などでのスポット購入も含めて追加投資として扱った。

この前提のもと、以下の2つを分けて見る。

  1. 投信買付控除後の運用増減
    期末資産 − 期首資産 − その期間の投資信託買付額
  2. 金額加重収益率(MWRR / IRR)
    投資信託を買い付けた日付と金額をキャッシュフローとして反映し、入金タイミングを考慮して計算した収益率

2020年は、年初時点の資産額と外部資金の全体が確定できないため、金額加重収益率の起点にはしていない。計算可能な期間は、2020年末から2026年5月22日までである。


結論:2020年末以降の追加投資約1,611万円に対し、運用による増加は約6,847万円

まず、全体の結果を先に整理する。

項目金額
2020年末の資産額16,788,483円
2021年〜2026年5月の投資信託買付額16,113,792円
2026年5月22日時点の資産額101,367,932円
期首資産と追加投資を差し引いた増加額68,465,657円
2020年末〜2026年5月22日の金額加重収益率(年率換算)約30.6%/年
米国株の累計実現損益+8,026,013円

2020年末に約1,679万円あった資産に対し、2021年以降に投資信託を約1,611万円買い付けた。合計すると約3,290万円である。

それが2026年5月時点で約1億137万円になっているため、投信買付を追加投資とみなした場合、約6,847万円が運用によって増えた部分となる。

これは評価益を含む金額であり、すべてを売却して税引後で手元に残る金額ではない。また、円建てで見ているため、米国株の値上がりだけでなく円安の寄与も含まれる。

それでも、投資信託の積立だけで説明できる増加ではなく、米国株・半導体・テックへの投資が資産形成に大きく寄与したことは明確である。


資産推移と年度別の運用成果

年末/現時点資産資産増減投信買付額投信買付控除後の増減金額加重収益率
2020年16,788,483円410,000円起点以前のため未算定
2021年23,679,316円+6,890,833円1,554,003円+5,336,830円約+30.8%
2022年21,202,070円-2,477,246円2,399,996円-4,877,242円約-19.6%
2023年37,889,265円+16,687,195円2,449,996円+14,237,199円約+63.4%
2024年58,694,282円+20,805,017円2,359,797円+18,445,220円約+47.3%
2025年76,135,210円+17,440,928円3,600,000円+13,840,928円約+22.7%
2026年5月22日101,367,932円+25,232,722円3,750,000円+21,482,722円約+27.5%(年初来)

2021年は、投信買付を考慮しても約31%のプラスだった。2022年は約20%のマイナス。しかし、2023年以降の伸びは非常に大きく、特に2023年と2024年は、それぞれ約63%、約47%の収益率となった。

2026年はまだ5月22日時点の途中経過であり、1年分の成績ではない。それでも、年初来で投信買付を考慮した収益率が約27.5%となっており、すでに前年を超える運用増加額が出ている。


S&P500と比べるとどうだったのか

自分の運用成績を評価するうえでは、何もせずS&P500を持っていた場合との比較が重要になる。

ただし、ここには注意が必要である。自分の資産推移は円建て・入金タイミング反映後の金額加重収益率であるのに対し、以下のS&P500は米ドル建てのトータルリターンである。為替影響も投信買付のタイミングも一致しないため、厳密な超過リターンの算定ではなく、相場環境との比較材料として見るべきである。

自分の金額加重収益率S&P500 Total Return(米ドル)見方
2021年約+30.8%+28.71%おおむね市場並み〜やや上振れ
2022年約-19.6%-18.11%市場よりやや悪い。テック偏重の影響
2023年約+63.4%+26.29%大幅に上振れ。AI・NASDAQ・半導体の寄与
2024年約+47.3%+25.02%大幅に上振れ。含み益増加と利益確定が寄与
2025年約+22.7%+17.88%損切りをしながらも市場を上回る水準
2026年約+27.5%(5月22日まで)+5.70%(4月末まで)比較時点は不一致だが、半導体レバレッジの寄与が大きい

S&P500の数値は、S&P Dow Jones Indicesが公表する資料を参照した。同資料では、S&P500のトータルリターンは2022年に-18.11%となった一方、2023年は+26.29%、2024年は+25.02%、2025年は+17.88%と、大型株全体も強い相場だったことが分かる。

つまり、自分の資産増加はすべて銘柄選択の成果というわけではない。米国株市場自体が非常に良かった。しかし、2023年以降の上振れは、S&P500よりもAI・半導体・NASDAQ・レバレッジETFへ大きく寄せていたことが効いたと考えられる。

参考:S&P Dow Jones Indices, Index Dashboard: S&P 500 Factor Indices, April 2026
https://www.spglobal.com/spdji/en/documents/performance-reports/dashboard-sp-500-factor.pdf


投資信託の積立:攻めた投資を支えた土台

自分の資産増加は個別株やレバレッジETFが目立つが、投資信託の買付もかなり重要だった。

投資信託買付額主な特徴
2020年410,000円先進国株式、S&P500を買付開始
2021年1,554,003円S&P500、全世界株式、楽天・全米株式を積立
2022年2,399,996円下落局面でも約240万円を継続購入
2023年2,449,996円回復局面でも積立継続
2024年2,359,797円新NISA移行後も継続
2025年3,600,000円積立240万円に加えNASDAQ100を120万円購入
2026年5月まで3,750,000円S&P500を積立・スポット購入
合計16,523,792円

2022年の下落局面で約240万円を買い続けたことは、特に良かった。資産が下がっている局面で積立を止めなかったことで、その後の回復を広く取ることができた。

また、2025年以降は投資信託の買付額を増やしている。これは、資産規模が大きくなり、個別株やレバレッジETFだけに依存しない土台を厚くしようとしている動きとも言える。

ただし、NASDAQ100投信はS&P500や全世界株式よりもテック寄りである。投資信託という形であっても、ポートフォリオ全体のAI・テック集中を薄めるものとは限らない点には注意が必要である。


米国株の実現損益:勝ち銘柄が損失を大きく上回った

米国株の累計実現損益は、2020年から2026年5月までで約+803万円だった。

売却件数実現損益主な内容
2020年43件+628,130円ワクチン株・グロース株の売買でプラス
2021年12件+511,152円DIS、FBなどの利益確定
2022年0件0円下落局面で売却なし
2023年0件0円回復局面で売却なし
2024年16件+3,575,574円SBLK、SPYDの利益確定
2025年23件-528,935円ZM、TMF、NIO、MQなどを整理
2026年5月まで6件+3,840,092円主にSOXLの利益確定
合計100件+8,026,013円

実現損益だけで見ると、2024年と2026年の寄与が圧倒的に大きい。一方、2025年は損失を確定しているが、これは過去の失敗ポジションを整理した結果である。

銘柄別の実現損益では、勝ち負けがさらに明確になる。

大きく利益を出した銘柄累計実現損益
SOXL+3,866,079円
SBLK+1,725,369円
SPYD+1,487,449円
JMIA+803,827円
TECL+684,022円
NVDA+360,818円
大きく損失を出した銘柄累計実現損益
ZM-775,378円
TMF-766,143円
NIO-556,270円
MQ-343,311円
XYZ-225,290円
RPRX-189,875円

最大の特徴は、勝ち銘柄を大きく伸ばせたことが、複数の失敗を吸収したという点である。


年度別の投資判断を振り返る

2020年:高配当ETFから始め、ハイテク株へ傾斜した年

2020年は、米国株投資を本格的に始めた年だった。

当時の記事にも書いた通り、最初は「不労所得を得るには高配当株」という情報に影響され、SPYDを購入した。その後、ハイテク株やワクチン株の上昇を見て、個別グロース株やVGT、NVDAなどへ対象を広げていった。

米国株の買付額は概算で約3,134万円、売却額は約1,670万円と、かなり活発に売買していた。米国株の実現損益は約+63万円で、結果としてはプラスだった。

成功した判断:NVDAとVGTに入ったこと

2020年9月、NVDAを購入した。当時の価格は分割前で570〜573ドル程度だった。

2021年に過去記事を書いた時点では、「BNTXを安値で売り、当時の高値でNVDAを買って後悔」と書いていた。しかし、長期で振り返ると、これは最大の成功ポジションになった。

ここから学んだことは、短期的に買値が高く見えるかどうかだけでは、成長企業の投資成果は評価できないということである。もちろん何でも高値で買ってよいわけではないが、事業の成長が続き、投資仮説が崩れていないのであれば、短期の含み損益だけで判断しない方がよい場合がある。

NVIDIAは2024年5月に発表した決算で、データセンター部門の四半期売上が前年同期比427%増となったことを公表している。結果として、AI向け計算需要の拡大が自分の投資成果にも大きく寄与した。

参考:NVIDIA Announces Financial Results for First Quarter Fiscal 2025
https://nvidianews.nvidia.com/news/nvidia-announces-financial-results-for-first-quarter-fiscal-2025

反省した判断:銘柄選定の根拠が弱かった

一方で、当時はSNSやYouTubeの情報をもとに、かなり幅広く銘柄を買っていた。MRNA、CRWD、DOCU、OKTAなど利益になった銘柄もあったが、PLTRを短期で損切りし、ZMを高値圏で買うなど、判断に一貫性はなかった。

特にPLTRについては、その後の株価上昇だけを見れば売却は惜しかった。しかし、当時の買付が十分な分析に基づいていなかった以上、「持ち続けるべきだった」と結果論だけで断定するのも危険だと思う。

2020年の成果評価:B+
2020年のプロセス評価:C+
投資を始めた時期とNVDAへの入口は良かったが、判断の多くはまだ再現性のあるものではなかった。


2021年:資産は増えたが、グロース株高値掴みの代償を残した年

2021年末の資産は約2,368万円。投信買付を考慮した金額加重収益率は約+30.8%だった。結果だけ見れば非常に良い。

しかし、取引内容を見ると、後の損失につながるポジションを複数作った年でもある。

銘柄・ETF買付時期買付価格その後の評価
QQQ2021年5〜6月約330〜349ドル長期保有で成功
TECL2021年11月76ドル高値圏で買付。ただし後に回復
NIO2021年3月45.70ドル2025年に7.07ドルで売却
MQ2021年11月25.00ドル2025年に5.81ドルで売却
SNAP2021年6月68ドル台損切り
CCL2021年9月25ドル台回復期待が不発

成功した判断:QQQを持ち続けたこと

QQQは2022年に大きく下落したが、手放さずに保有できた。NASDAQ系の商品は値動きが大きいが、長期で成長企業へのエクスポージャーを保つという意味では、自分の方針と合っていた。

反省した判断:テーマに対して価格を軽視したこと

NIO、MQ、SNAPは、テーマ自体は魅力的に見えた。しかし、2021年は低金利下の成長期待が株価にかなり織り込まれていた時期であり、買付価格のリスクを軽視していた。

「将来伸びそうな業界」と「その株が今の価格で割に合うか」は別の問題である。この区別が十分できていなかった。

2021年の成果評価:A-
2021年のプロセス評価:C+
資産は増えたが、後に長期間処理することになる負けポジションを作った年だった。


2022年:下落局面で積立を継続し、SOXLに入った年

2022年末の資産は約2,120万円。投資信託を約240万円買い付けたにもかかわらず、資産残高は前年より約248万円減った。投信買付を考慮した収益率は約-19.6%だった。

同年のS&P500トータルリターンは-18.11%だったため、テック・グロース寄りのポートフォリオとしては、ほぼ市場全体の下落に沿った損失だったと言える。

成功した判断:積立を止めなかったこと

この年にも、S&P500や全世界株式などの投資信託を約240万円買い付けている。資産が減っている時期に定期買付を継続できたことは、その後の回復を取るうえで重要だった。

大きく成果につながった判断:SOXLを9.90ドルで買ったこと

2022年10月、SOXLを9.90ドルで合計550株購入した。

SOXLは半導体指数の日次リターンの300%を目指すレバレッジETFである。大きく上昇した場合のリターンは非常に大きい一方、下落時の損失も大きく、長期保有で常に指数の3倍になる商品ではない。

この買付は結果として非常に大きな利益につながった。しかし、当時から安全な買いだったわけではない。半導体という長期テーマへの確信と、大きな値下がり局面でリスクを取った判断が、結果的に報われた取引だった。

参考:Direxion Daily Semiconductor Bull and Bear 3X Shares
https://www.direxion.com/product/daily-semiconductor-bull-bear-3x-etfs

2022年の成果評価:B-
2022年のプロセス評価:A-
単年の結果はマイナスだったが、積立継続とSOXLの買付は後の資産形成を大きく左右した。


2023年:回復を取り切り、TECLの追加買いが効いた年

2023年末の資産は約3,789万円。投信買付後の金額加重収益率は約+63.4%となり、資産形成上の転換点になった。

この年に米国株の売却はなく、上昇したポジションをそのまま保有した。2022年に売らなかったことが、そのまま成果になった年である。

成功した判断:TECLを29ドルで追加したこと

TECLは、2021年11月に76ドルで200株購入していた。これは後から見れば高値圏での買付だった。

しかし、2023年1月に29ドルで49株を追加した。最初の買付を正当化するための無計画なナンピンではなく、テック市場の大幅調整後にポジションを追加できた点は良かった。

その後、TECLは利益確定と大きな含み益につながっている。

反省した判断:TMFを買い始めたこと

一方、2023年にはTMFを買い始めた。TMFは米長期国債に対する3倍レバレッジETFであり、金利低下を見込んだポジションだった。

金利低下を想定するロジック自体は理解できる。しかし、金利の転換時期を読むのは難しく、レバレッジ商品で持つと時間が味方にならない場合がある。

このポジションは2024年に追加した後、2025年に損切りすることになった。

2023年の成果評価:A+
2023年のプロセス評価:A-
回復相場を取り切った点は非常に良いが、TMFという新たな高リスク要因も抱え始めた。


2024年:利益を確定しながら、さらにリスクも積み増した年

2024年末の資産は約5,869万円。投信買付後の金額加重収益率は約+47.3%だった。米国株の実現損益も約+358万円となり、含み益だけではなく利益確定も進んだ。

成功した判断:SPYDとSBLKの利益確定

SPYDは2020年の投資開始初期に買った商品だった。当初は高配当を目的に買っており、その後テック株へ関心が移ったが、保有を続けた分については2024年の売却で約+149万円の実現益となった。

SBLKも、2020年に安い価格帯で買ったポジションが、2024年に約+173万円の利益確定につながった。

この2銘柄は、当初の投資方針が洗練されていたというより、安い時期に買った資産を時間をかけて利益にできた取引だった。

成功したが注意が必要な判断:SOXLを追加したこと

2024年には、SOXLを46〜57ドル台で合計290株追加した。2022年10月の9.90ドル買いと比べると、明らかに高い価格での追加である。

結果として、2026年の利益確定につながったため成果は大きかった。しかし、これはAI・半導体相場がさらに加速したから成功した判断であり、リスク管理の観点ではかなり攻撃的だった。

反省した判断:TMFを追加したこと

2024年には、TMFを50〜63ドル台でさらに追加している。金利低下の時期を見込んでポジションを増やしたものの、結果として損失拡大につながった。

同じレバレッジETFでも、SOXLは成功し、TMFは失敗した。この差は、レバレッジ商品が優れているかどうかではなく、投資対象の方向性とタイミングが合ったかどうかによる。

2024年の成果評価:A+
2024年のプロセス評価:B+
利益確定は非常に良かったが、SOXL・TMFの追加でポートフォリオのリスクも拡大させた。


2025年:負けポジションを処理し、勝ちポジションは残した年

2025年末の資産は約7,614万円。投信買付を考慮した金額加重収益率は約+22.7%だった。一方、米国株の実現損益は約-53万円となった。

この実現損の主因は、過去から持ち続けていた負けポジションを整理したことである。

ZM:コロナ特需のピークを長く持ちすぎた

ZMは2020年11月に490ドルで20株購入し、2025年9月に83.88ドルで売却した。実現損は約-78万円だった。

これは、投資判断として明確に改善余地がある。買付時点ではコロナ特需による成長期待が非常に強かったが、需要の正常化後も長く保有し続けた。事業環境の変化を踏まえて、もっと早く投資仮説を見直すべきだった。

NIO:EVテーマと中国株リスクを見直せなかった

NIOは2021年3月に45.70ドルで145株購入し、2025年10月に7.07ドルで売却した。実現損は約-56万円だった。

EV市場の成長性だけでなく、中国企業としてのリスク、競争環境、株価に織り込まれていた期待を考える必要があった。テーマの魅力だけで長期保有を続けたことは反省点である。

MQ:成長テーマを価格評価なしで買った

MQは2021年11月に25ドルで170株購入し、2025年9月に5.81ドルで売却した。実現損は約-34万円だった。

フィンテックというテーマは魅力的でも、成長株の評価が高まっていた局面で買い、その後の金利環境変化に対応できなかった。

TMF:外れたマクロシナリオに追加投資してしまった

TMFは2023年から2024年にかけて買い増し、2025年3〜4月に売却した。実現損は約-77万円だった。

TMFの失敗は、単に金利予想が外れたというだけでなく、外れている間にレバレッジ商品を追加していた点にある。マクロ予測を前提にしたレバレッジポジションには、価格ではなく期限や損失上限で撤退ルールを決める必要があった。

それでも2025年の総合成績が良かった理由

負けポジションを整理した一方で、TECLでは約+68万円、JMIAでは約+42万円、SOXLでは約+42万円、NVDAでは約+36万円、AMZNでは約+27万円の実現益を得た。

さらに、保有中の主力ポジションの評価益と投資信託の積立により、口座全体では大きく増加した。

2025年の成果評価:A-
2025年のプロセス評価:B+
損切りは遅かったが、負けを認識して整理し、勝ちポジションを壊さなかった点は良かった。


2026年5月まで:1億円到達と、SOXLの利益確定

2026年5月22日時点で、資産は約1億137万円となった。年初から投資信託を375万円買い付けたうえで、投信買付を控除した増加額は約2,148万円。年初来の金額加重収益率は約+27.5%となった。

この年の大きな要因はSOXLである。

売却日売却株数売却単価コメント
2026年4月24日50株115.50ドル利益確定開始
2026年5月12日50株189.00ドル大幅上昇局面で利確
2026年5月12日11株187.50ドル同上
2026年5月21日50株165.00ドル一部を追加利確

2026年のSOXL実現益は約+345万円であり、米国株の年初来実現益約+384万円の大半を占めている。

成功した判断:上昇後に一部を利益確定したこと

SOXLは2022年に9.90ドルで買った分と、2024年に46〜57ドル台で追加した分がある。これを2026年に115〜189ドルで一部売却できたことは、非常に大きな成果だった。

ここからの課題:成功したリスクを減らせるか

一方で、SOXLは日次3倍のレバレッジETFであり、長期の資産形成における中核商品としては値動きが大きすぎる。

これまでの勝因であるからこそ、保有を続ける心理は強くなる。しかし、1億円を超えた資産において、同じリスク量を維持することが合理的とは限らない。

2026年5月時点の成果評価:A+
2026年5月時点のプロセス評価:A-/要リスク調整
SOXLの利益確定は良かったが、ここからは利益を守る意思決定が必要になる。


2021年当時の自分の認識は、どこまで正しかったのか

2021年の記事では、「雰囲気で投資している」「S&P500をアンダーパフォームしているかもしれない」「今後はETFに切り替えたい」と書いていた。

振り返ると、この認識は半分正しく、半分外れていた。

正しかった点

  • ZM、NIO、MQなど、十分な投資仮説や売却ルールなしに買った銘柄は、その後大きな損失になった
  • 個別テーマ株を広く買うより、S&P500やQQQなどのETF・投信を持つ方が安定性は高かった
  • 「雰囲気で買う」ことには再現性がなかった

外れていた点

  • 当時「高値で買ってしまった」と感じていたNVDAは、最終的に最大の成功銘柄になった
  • 個別株・テーマ投資をすべてやめることが最適だったわけではなく、AI・半導体への集中が大きな超過成果を生んだ
  • ETFに切り替えるだけではなく、投資信託を土台にしながら、一部で高リスク・高成長テーマを持つ形が実際の資産形成には寄与した

結局、自分の運用は、純粋なインデックス投資にはならなかった。

実態としては、S&P500や全世界株式などの投資信託を積み上げる一方で、NVDA、SOXL、TECL、QQQ、VGTなどに大きく傾斜する、かなり攻撃的なコア・サテライト運用になった。

それが今回は大きな成功につながった。しかし、同じ構成が次の5年も正解になるとは限らない。


成功の要因と、再現しにくい要因

成功の要因

  1. 2020年に米国株投資へ踏み出したこと
  2. 2022年の下落局面でも投資信託を買い続けたこと
  3. NVDAを短期の値動きだけで手放さなかったこと
  4. 2022年の半導体下落局面でSOXLを買ったこと
  5. 2023年のテック調整後にTECLを追加したこと
  6. 2024年以降、利益確定を進められたこと
  7. 2025年に長期化していた失敗ポジションを整理したこと

再現しにくい要因

  1. AI・半導体相場が非常に強かったこと
  2. NVDAが歴史的な成長を実現したこと
  3. 円安が円建て評価額を押し上げたこと
  4. SOXLやTECLのようなレバレッジETFが良い方向に動いたこと
  5. 2023年以降、米国株市場全体も強かったこと

結果は非常に良かったが、今後も年率30%で増える前提を置くのは危険である。


今後の方針:攻め続けるより、勝った資産を壊さない構造へ

資産が1,000万円台のときと、1億円を超えた後では、同じ比率の値動きでも意味が違う。

下落率1億円に対する減少額
-10%-1,000万円
-20%-2,000万円
-30%-3,000万円

NVDA、SOXL、TECL、NASDAQ系商品、半導体関連を多く持っている現在の構成では、市場全体以上に大きく動く可能性がある。

これまでの成果を踏まえると、今後は次のように考えている。

  • 投資信託の積立は継続する
  • S&P500や全世界株式を、長期の資産形成の中心に寄せていく
  • NVDAは全売却せず、成長テーマへのエクスポージャーとして一部を残す
  • SOXLとTECLは、利益を段階的に確定し、比率を下げる
  • NASDAQ100を追加する場合も、既存のテック集中度を確認したうえで判断する
  • 住宅購入や家族形成など、数年以内に使う可能性のある資金は、相場リスクから切り離す
  • 今後個別株を買う場合は、買う理由だけでなく、売る条件と許容損失を事前に決める

特に最後の点は、ZM、NIO、MQ、TMFの反省を踏まえたルールである。

勝ち銘柄を長く持つことは重要だが、投資仮説が崩れた銘柄を「戻るまで持つ」こととは別である。その区別を、これからはより明確にしたい。


総合評価:結果は非常に良い。プロセスは改善しながら成功した

年度別の成果と投資プロセスを分けて評価すると、以下のようになる。

成果評価プロセス評価主な評価
2020年B+C+NVDAなど入口は良かったが、雰囲気売買が中心
2021年A-C+資産は増えたが、高値掴みの損失要因を作った
2022年B-A-資産は減ったが、積立継続とSOXL買付は良かった
2023年A+A-回復を取り切り、TECL追加買いも寄与
2024年A+B+利確は優秀。ただしレバレッジリスクも積み増した
2025年A-B+損切りは遅かったが、失敗を処理しながら資産増
2026年5月までA+A-/要調整SOXL利確で1億円到達。今後は守りが重要

結果だけで言えば、非常に良い投資成績だった。

2020年末から2026年5月まで、投資信託の追加投資を反映した金額加重収益率は年率換算で約30.6%。米国株の累計実現損益は約+803万円。現在の評価益を含めると、投資による資産増加は約6,847万円に達した。

一方で、プロセスを見ると、当初はSNSや相場テーマに影響された売買が多く、損切りルールも曖昧だった。ZM、NIO、MQ、TMFはその代償である。

それでも、投資信託の積立を続け、暴落局面で退場せず、NVDAやSOXL、TECLの大きな勝ちポジションを伸ばせたことで、失敗を大きく上回る結果になった。


おわりに

2021年に記事を書いた時点では、自分は「雰囲気で投資している」と認識していた。そして実際、当時の判断にはかなり粗い部分があった。

それから5年が経ち、資産は1億円を超えた。

しかし、今回振り返って感じたのは、「自分の投資判断がすべて正しかった」ということではない。

良かった判断は、投資信託の積立を止めなかったこと、下落局面で退場しなかったこと、NVDAやSOXLのような大きな勝ちポジションを伸ばせたことだった。

悪かった判断は、テーマ株を高値で買い、投資仮説が崩れた後も長く持ち続けたことだった。

これまでの自分は、攻めることで資産を増やした。

これからは、攻めて得た資産を壊さずに増やすことが課題になる。

1億円はゴールではなく、投資方針を変えるべき節目だと思う。

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