はじめに
最近、生成AI(ChatGPTなど)で記事の下書きを作る機会が増えてきました。
AIが出力する文章の多くは Markdown形式 で整えられており、見出し・リスト・リンクがきれいに構造化されています。
これをWordPressに直接貼り付けられるようにしたくて、今回は Jetpack を導入してMarkdownで記事を書ける環境を整えてみました。
結論から言うと、「生成AIで書いたMarkdownをほぼそのまま投稿できる」ようになり、とても快適です。
🚀 Jetpackとは?
Jetpack は、WordPress.com を運営する Automattic社 が開発する公式の多機能プラグインです。
サイトの安全性やパフォーマンス改善、バックアップ、アクセス解析、そしてMarkdownによる投稿などをまとめてサポートしてくれます。
一見「セキュリティツール」のように思われがちですが、執筆支援機能や生成AI機能もかなり強力です。
⚙️ Markdown機能を有効化する手順
-
プラグインをインストール
- WordPress管理画面 → 「プラグイン」 → 「新規追加」
- 「Jetpack」と検索 → 「今すぐインストール」 → 「有効化」
-
WordPress.comアカウントと連携
- Jetpackを初回起動すると、WordPress.comアカウントとの接続を求められます。
- 無料プランでもOK。
-
Markdown機能をONにする
- 管理画面 → 「Jetpack」 → 「設定」 → 「執筆(Writing)」
- 「投稿や固定ページをMarkdown記法で書く」をONに。
-
投稿画面でMarkdownブロックを追加
- Gutenbergエディタで新規投稿を開き、「+」ボタンから Markdownブロック を選択。
- あとは、以下のようにMarkdown記法で記事を書くだけ。
✍️ 実際に書いてみた感想
JetpackのMarkdownブロックは CommonMark 準拠なので、ChatGPTやClaudeなどの生成AIが出力するMarkdownと高い互換性があります。
たとえば、以下のような表もきちんと表示されます。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
導入の簡単さ | ⭐⭐⭐⭐☆ | 数分で設定可能 |
エディタの使いやすさ | ⭐⭐⭐☆☆ | ブロック操作はやや慣れが必要 |
表示の正確さ | ⭐⭐⭐⭐☆ | CommonMark準拠で安定 |
AIとの相性 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | Markdown出力と完全一致 |
🤖 Jetpackの生成AI機能(Jetpack AI Assistant)
Jetpackには Jetpack AI Assistant という生成AI機能が統合されています。
これはWordPressの投稿画面から直接利用でき、記事作成や要約、タイトル提案、校正などをAIが支援してくれます。
Jetpack AIの主な機能
- 記事本文の自動生成
テーマやキーワードを入力すると、下書き記事をAIが生成。 - リライトや要約機能
長文を短くまとめたり、トーンを変更することが可能。 - アイキャッチ(Featured Image)の自動生成
AIに「生成する画像の内容」を指示すると、DALL·Eベースの画像を自動生成して記事に設定可能。
例:
> “AIがMarkdownで記事を書く様子を表すイメージ”
と指示すると、数秒で適切なサムネイルを作ってくれます。
実際に使ってみた印象
Jetpack AIは、ChatGPTやMidjourneyのように外部サービスを開かなくても、
WordPress管理画面だけでAIによる記事作成と画像生成を完結できる のが大きな利点です。
生成AIをMarkdown投稿と組み合わせると、
- 下書きをChatGPTで作成
- WordPressでMarkdownを整形
- Jetpack AIでタイトルとアイキャッチを自動設定
という流れがシームレスに繋がります。
🧠 なぜMarkdownが生成AIと相性が良いのか?
ChatGPTやClaudeなどに「ブログ記事を書いて」と依頼すると、Markdown形式で以下のように出力されます:
生成AIが出力するMarkdown例
- 見出し構造が整理されている
- コードや引用を簡単に表現できる
- HTMLタグを使わなくても整った文章が書ける
このような出力をそのままJetpackのMarkdownブロックに貼り付けるだけで、
綺麗に整ったWordPress記事になります。
HTML整形の手間がなくなり、執筆から公開までのスピードが劇的に向上しました。
💡 Jetpack導入の副次的メリット
- セキュリティスキャン(Protect機能)
- 画像最適化とCDN配信(Site Accelerator)
- アクセス統計(Jetpack Stats)
- バックアップ(VaultPress連携)
- そして、AIによるアイキャッチ画像の自動生成
MarkdownとAIの両輪で、執筆から公開までを効率化できます。
⚖️ 他のMarkdownプラグインとの比較
プラグイン名 | 特徴 | 更新頻度 | 備考 |
---|---|---|---|
Jetpack | 公式・多機能・安定 | 高い(週単位) | Markdown+AI対応 |
WP Githuber MD | 高機能エディタ付き | 中程度 | GitHub風UI |
Ultimate Markdown | インポート対応 | 中程度 | フロントマター対応あり |
→ MarkdownとAIを両立させたいなら、Jetpackが最有力です。
✨ まとめ
Markdown対応を導入したことで、
- AI生成の下書きを整形なしで投稿可能
- コードや表の崩れが少ない
- 編集と再利用がしやすい
- Jetpack AIでアイキャッチ画像も自動生成可能
という、AI時代に最適化されたWordPress環境を構築できました。
🧭 今後の展望
今後は、生成AIが書いたMarkdownを自動でWordPressに投稿するAPI連携も試してみたいと思います。
AIが書き、Markdownが整え、Jetpackが装飾する──
そんな新しい執筆ワークフローが確実に進化しています。
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